本研究では、地域における事業創出とクラウドファンディング(Crowdfunding,以降CF)ならびに、公的機関の創業助成と事業評価に関する先行研究から、その概念や特徴を整理した上で、実証事例における調査分析を加え、地域自治体における起業支援事業の評価につき、新たな視点を提供することを目的とする。結論として、起業支援事業において、実証ツールとしてのCF 導入ならびに、内部収益率(Internal Rate of Return,以降IRR)による事業評価の有効性が見出された。さらに、ベンチャー投資が求める割引率を用いた「修正リスク中立確率」を提示し、事業継続判断の定量化への可能性を示唆している。